2017年8月4日
県立小児医療センターの建設費は
   さいたま日赤の1.8倍、
    県立がんセンターの2倍以上
 
 

 上表
に示す様に県立小児医療センターの延べ床面積に対する建設工事費の税別坪単価は181万8000円です。一方、さいたま日赤の延べ床面積に対する建設工事費の税別坪単価は101万4000円です。
 両病院は、ほぼ同じ時期に同じ場所に建てられており、資材の価格、人件費、建設環境はほぼ同じと考えられます。むしろ、さいたま日赤の方が階数も多くヘリポートも有り、高コストになると考えられますが、何故、県立小児の建設坪単価がさいたま日赤の1.8倍になるのでしょうか?

 平成23年7月から25年7月に戸田建設が建て替え工事を行った県立がんセンターの延べ床面積に対する建設工事費の税別坪単価は、東日本大震災による基本設計の総点検と見直しによる6億円増額を加えても88万4700円で、県立小児の半額以下です。

 東日本大震災のあと、資材と人件費が高騰したとはいえ、同じ県が建てた同規模の病院です。先の6月県議会では、県立小児の建設坪単価が県立がんセンターの2倍以上になった理由も訊きました。

 県議会での病院事業管理者の答弁は「県立小児には中間部に特別支援学校のプールと体育館がある事や病室にはバルコニーがある事」を挙げていましたが、こんなに価格差は出ません。

 今年の5月26日に橋下徹氏をゲストに招いて開催された日下部の県政報告会の中で県立小児の建設費について訊いて見ました。

 橋下氏の見解は「国が定めた建設単価の積算基準が異常に高いのだが、地方自治体がどうしてもそれに従わなければならない訳ではなく、坪単価181万8000円は高過ぎで、県議会がもっと頑張らないと駄目。」、「大阪府は老朽化した府立成人病センターを、今年4月に延べ床面積約6万5000uの大阪国際がんセンターとして建て替えたが、PFI方式を取り入れ、坪単価はさいたま日赤とほぼ同額の102万円に抑えている。」、「公共施設の単価は役人任せにすると高くなる。知事と議会が協力すればもっと下げられる。」でした。

               






 







 



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