昨年4月の日下部の県議選は対抗馬が現れず、無投票再選でしたが、8月の県知事選挙ではマキャベリの次の2つの言葉を実感させられました。

@結果さえ良ければ、手段は常に正当化される。

A個人の間では、法律や契約書や協定が、信義・約束を守るのに役立つ。しかし権力者の間で信義・約束が守られるのは、力によってのみである。


 12年前の初当選の際、上田知事は知事の任期を3期12年までとする公約を掲げ、議会に可決をお願いして「知事の任期を3期12年までとする多選自粛条例」を制定したにも拘らず、事前調査で上田圧勝の結果が出るとそれを反故にして4選出馬しました。

 明治23年の第一回帝国議会以降の日本の憲政史上、首長自らが提案し、議会が議決した条例を改廃する事無く自ら破った例は一つも無く、4期目を目指すのであれば、その可否決は別にして多選自粛条例を改正、或いは廃止する条例を提案してから出馬するのが議会制民主主義のルールです。

 選挙に勝てば、議会が議決した条例を破って良いのなら地方自治には首長選挙だけあれば良く、議会も議員も不要です。

 埼玉県議会は昨年6月、多選自粛条例を改廃する条例の提出を求める決議を行いましたが、上田知事はこれも無視して出馬したにも拘らず、結果は26.6%の超低投票率ながらも圧勝し、以降、埼玉県政は議会制民主主義から知事の独裁制に移行しました。

 一方、国政では、これまでの日本の中国、韓国、北朝鮮に対する外交姿勢を見ると、今年はまさにマキャベリの以下の2つ言葉を実感させられそうです。

@次の2つのことは絶対に軽視してはならない。
 第一は、忍耐と寛容をもってすれば、人間の敵意といえども溶解できるなどと、思ってはならない。
 第二は、報酬と援助を与えれば、敵対関係すらも好転させうると、思ってはならない。

A自らの安全を自らの力によって守る意思を持たない場合いかなる国家といえども、独立と平和を期待することはできない。


 日本には未来永劫、他国の軍が駐留し、その属国であり続けるのでしょうか?
 自らの国を自らの手で守っていない国は独立国家と言えず、国際社会で発言力はありません。




2015年を振り返り、2016年に臨む」
2016年1月17日