亀田選手の世界戦とBSという放送局
 8月2日にTBS系で放送されたWBA(世界ボクシング協会)ライトフライ級王座決定戦、亀田興毅対ファン・ランダエタの判定結果に対しTBSに抗議が殺到しているそうだ。

 確かに亀田選手は1Rにダウンを奪われ11Rなどはやっと立っている状態で素人目にも劣勢であり、ベネズエラでの日本人への反感が強まらない様に望む次第だが、このタイトルマッチの関東地区の平均視聴率は42.4%、関東地区の瞬間最高視聴率は52.9%であった。

 協栄ジムの金平会長は試合後の会見で、「批判はあるだろうが、この数字(視聴率)を誰がとれるのか」と述べ、TBSスポーツ局の菊池伸之プロデューサーは「ただのボクサーではこの視聴率は出ない。」と語った.


 TBSは亀田兄弟の試合を独占放送し、派手な言動をワイドショーなどでも取り上げ、亀田人気を盛り上げて来た訳だが、ラウンドのインターバルに時折彼が見せた不安気な表情からは私には今まで報道されてきた彼の悪童ぶりがTBSによって創られた虚像の様に思えたのである。

 産経新聞によると中立的立場にあるべきWBAは事前に亀田選手の父に対し"チャンピオンベルト"を用意し、TBS関係者は試合前に祝宴を報道陣にPRしていたそうだが、TBSという放送局は捏造報道の前歴には枚挙に暇がないことは以下の通りである。

≪TBSの捏造報道≫

@【3時にあいましょう】が1989年10月26日
に録画した坂本弁護士のオウム真理教問題についてのインタビューを担当プロデューサーが放送前にオウム幹部に見せたため、インタビューの放映が中止され、オウムの幹部が1989年10月31日に坂本弁護士の法律事務所を訪れ、1989年11月4日に坂本弁護士一家殺害事件が発生。
 日本テレビが1995年10月19日に「TBSが放映前の坂本弁護士のインタビュービデオをオウム幹部に見せた」と報道した所、当初TBSは全面否定していたが、後日回答を全面撤回し、ビデオを見せたことを認め、遺族と横浜法律事務所などに陳謝した。

A2003年11月2日の【関口宏:サンデーモーニング】が2003年10月28日に東京都内で開かれた集会で石原都知事が「彼ら(当時の朝鮮住民)の総意で日本を選んだ」「どちらかといえば彼らの先祖の責任」「私は日韓合併を100%正当化するつもりはない」と述べた発言に対して、音声の語尾を小さくして「100%正当化するつもりだ」という字幕を付けて放送。そして、この捏造された発言を元に関口宏元TBSアナウンサー、岸井成格元毎日新聞社記者、辺真一元朝鮮日報記者らによる石原都知事のバッシングが展開された。その後2003年11月5日の情報番組「ジャスト」の中で都知事の日韓併合についての発言を誤って伝えたと謝罪。

B2004年4月19日の【筑紫哲也:ニュース23】がパウエル米国務長官の発言を元にイラクで拉致された邦人3人の行動に対する日本国内の自己責任論に反論。
 しかしながら、このパウエル米国務長官のコメントも金平茂紀TBSワシントン支局長が都合のいい答えを引き出せそうな質問をして、都合のいい部分だけを日本で報道したと言わざるを得ず、米国務長官のコメントの原文を読めば長官がイラクで拉致された邦人3人に関する情報を何一つ持たず、ただ一般論として「大義のためにリスクを冒すことも大切で、そのような日本人がいることを日本人は誇りに思うべきだ」と述べたに過ぎない事が判る。長官は同時に「危険を承知で日本がイラクに派遣している自衛隊員を誇るべきである」としているがニュース23は全くその部分は報道していない。

C2006年6月29日の【筑紫哲也:ニュース23】が、ヘンリー・ハイド米下院国際関係委員長の小泉純一郎首相の靖国神社参拝について語った「行くべきでないと強く感じているわけではない」というコメントを、「行くべきではないと強く思っている」という日本語字幕を付けて放送。7月5日の番組中で誤訳であった事を釈明。

D2006年7月21日の【イブニングニュース】が放送した旧日本軍731部隊の特集では冒頭部分に、ニュースの内容とは関係のない安倍晋三官房長官の写真が放映された。TBSはこれについて「意図的なものではなかったが、報道の趣旨とまったく無関係な方々にご迷惑をおかけしたことはおわびします」とのみコメント。

★TBSは全く自浄能力の無い放送局の様なので放送事業者免許証の取り消しか、或いは一定期間の免許停止処分が必要でしょう。


2006年8月10日