さいたま市長・市議の昇給について
 16年7月より、さいたま市の特別職の給与が以下の如く引き上げられ、この御時世での昇給に対し、多くの御批判を頂いている。経済状況を勘案すれば御尤もだと思う。

 市長 114万6千円 ⇒ 131万円
 助役  94万3千円 ⇒ 103万円
 収入役 81万9千円 ⇒  88万円
 議長  72万8千円 ⇒ 103万円
 副議長 66万4千円 ⇒  92万円
 市議  62万1千円 ⇒  85万円    
 政務調査費 20万円 ⇒  34万円

 しかしながら、他の政令市の市長・市議の給与は以下の通りである。

       市長       議員    政務調査費
 札幌市  128万円    86万円    40万円
 仙台市  133万円    85万円    38万円
 千葉市  125万円    81万円    30万円
 川崎市  133万円    87万円    45万円
 横浜市  148万円    97万円    55万円
 名古屋市 154万円   101万円    55万円
 京都市  139万円    96万円    54万円
 大阪市  155万円   105万円    60万円
 神戸市  141万円    93万円    38万円
 広島市  131万円    86万円    34万円
 北九州市 134万円    88万円    38万円
 福岡市  135万円    88万円    35万円
 上記平均 138万円   91万円   43.5万円

 相変わらず公正さを欠くメディア報道からは市長や議員の給与を市長や議会自身が決定している様に思われるが、昇給額はさいたま市の政令市移行に伴い市長の諮問に応じて「さいたま市特別職報酬等審議会」という外部機関が決定したものである。そして市長・議会はその答申に従ったに過ぎない。
 議会では同時に、厳しい経済情勢を鑑み、当面は市長・議長は10%、助役・副議長は7%、収入役・議員は5%を減額する事を議決したが、これについてきちんと報道しているのは産経新聞ぐらいしかない。

 参考までに「さいたま市特別職報酬等審議会」は以下の10名の委員からなり、この中には一般公募の市民委員も2名入っている。(敬称略)

 内田 貞治  さいたま農業協同組合会長理事
 貝山 道博  埼玉大学経済学部教授
 栗原 幸子  男女共同参画推進協議会委員
 小森 康行  市民公募委員
 佐藤 宏   連合埼玉事務局長
 利根 忠博  社団法人埼玉県銀行協会会長
 野崎 初太郎 さいたま市自治会連合会会長
 平沼 康彦  与野商工会議所会頭
 藤井 正子  行政改革推進懇話会委員
 藤波 攻   市民公募委員

 共産党など、この議員報酬引き上げに反対の議員諸氏は引き上げ分を返還すれば良いと思うが、議員の場合、市に返還する事は寄付行為に相当し出来ないらしい。
 しかしながら供託という方法もあり、引き上げ分を一時的に法務局に預けて、議員を辞める時にさいたま市や日赤に寄付すれば問題は無い。
 議員報酬の引き上げに反対した議員諸氏が引き上げ分を供託するかどうかまで、メディアには追跡報道して頂きたいものだ。

追記:個人的には85万円の議員報酬であれば費用弁償(議会や委員会に出席した際の交通費の様な物で、さいたま市では一日5000円支給され、政令市平均は10958円)は不要であると考える。また議員年金も不要である。ちなみに小生の7月の手取額は一杯引かれて516900円です。

2004年8月3日